群雄割拠の90年代の大相撲。そんな中で人気を集めたのは史上初の兄弟横綱まで昇進した若貴でした。
今回は、若貴ブームに沸いた90年代の優勝力士を一挙に紹介!
年 | 初場所 | 大阪 | 5月 | 名古屋 | 9月 | 九州 |
---|---|---|---|---|---|---|
1990 | 千代の富士 横綱 30回 | 北勝海 横綱 6回 | 旭富士 大関 2回 | 旭富士 大関 3回 | 北勝海 横綱 7回 | 千代の富士 横綱 31回 |
1991 | 霧島 大関 初 | 北勝海 横綱 8回 | 旭富士 横綱 4回 | 琴富士 平幕 初 | 琴錦 平幕 初 | 小錦 大関 2回 |
1992 | 貴花田 平幕 初 | 小錦 大関 3回 | 曙 関脇 初 | 水戸泉 平幕 初 | 貴花田 小結 2回 | 曙 大関 2回 |
1993 | 曙 大関 3回 | 若花田 小結 初 | 貴ノ花 大関 3回 | 曙 横綱 4回 | 曙 横綱 5回 | 曙 横綱 6回 |
1994 | 貴ノ花 大関 4回 | 曙 横綱 7回 | 貴ノ花 大関 5回 | 武蔵丸 大関 初 | 貴ノ花 大関 6回 | 貴乃花 大関 7回 |
1995 | 貴乃花 横綱 8回 | 曙 横綱 8回 | 貴乃花 横綱 9回 | 貴乃花 横綱 10回 | 貴乃花 横綱 11回 | 若乃花 大関 2回 |
1996 | 貴ノ浪 大関 初 | 貴乃花 横綱 12回 | 貴乃花 横綱 13回 | 貴乃花 横綱 14回 | 貴乃花 横綱 15回 | 武蔵丸 大関 2回 |
1997 | 若乃花 大関 3回 | 貴乃花 横綱 16回 | 曙 横綱 9回 | 貴乃花 横綱 17回 | 貴乃花 横綱 18回 | 貴ノ浪 大関 2回 |
1998 | 武蔵丸 大関 3回 | 若乃花 大関 4回 | 若乃花 大関 5回 | 貴乃花 横綱 19回 | 貴乃花 横綱 20回 | 琴錦 平幕 2回 |
1999 | 千代大海 関脇 初 | 武蔵丸 大関 4回 | 武蔵丸 大関 5回 | 出島 関脇 初 | 武蔵丸 横綱 6回 | 武蔵丸 横綱 7回 |
※赤字は全勝優勝
寸評
年号が昭和から平成に切り替わった90年代。
80年代を支配した千代の富士が91年に引退すると、情勢は一気に変わります。
まず90年代前半に土俵を支配したのは、200kgを超える巨体を誇った外国人力士の曙でした。
93年には3場所連続で優勝し、トータルで11度の優勝を成し遂げ、
史上初の外国出身横綱に昇進するなど、新たな風を吹かせました。
しかし、90年代最も相撲人気をけん引したのは、人気力士の大関・貴乃花を父に持つ
若乃花・貴乃花の「若貴」です。
若貴は数々の最年少記録を塗り替えながら番付を駆け上がり、人気が急上昇。
そんな成長著しい若貴に加え、曙や小錦、武蔵丸などの外国人巨漢力士など
キャラクターの濃い力士が群雄割拠の様相を呈し、相撲人気はピークを迎えます。
そんなライバルたちとの戦いを制し、貴乃花・若乃花ともに横綱まで昇進し、
史上初の兄弟横綱が誕生しました。
特に貴乃花は最終的に22度の優勝記録を持つ偉大な横綱になるなど、
人気だけでなく、実力でも90年代を代表する力士になるまで成長。
まさしく平成初期の角界を背負って立つ力士としてふさわしい存在だったといえるでしょう。